手堅くお金を増やすには、だいたいみんな同じことを言ってます

経済評論家・山崎先生の『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください! 』という本を読みました。

投資などまったく知らない大橋さんが、貯金をどのように運用すればいいのか、山崎先生にアドバイスを受けるお話です。

内容はというと……
・元本割れが不安なら国債を買いなさい。
・少しはリスクを取って手数料の少ない投資信託を2本買いなさい。
・銀行に相談しては、ダメです。
・外貨預金は銀行のカモになります。
・医療保険はやめなさい。

ほかにも住宅購入や結婚の事が書かれていましたが、
損か得かでズバッと本音を語ってくれているので、読んでいておもしろかったです。

さて、中身についてですが、私がいつもお客さまにお伝えしていることと概ね同じでした。

・元本割れが不安なら国債を買いなさい。

最近、個人向け国債が非常に売れているらしいです。
その理由は、マイナス金利になり銀行に普通に預けていては、金利がほとんど付かないからです。
個人向けの10年国債なら最低金利が0.05%。しかも変動金利なので10年以内に金利が上がれば、国債の金利も上がります。期待の高い投資ですね。

個人的には、10年も寝かすのであれば、もう少しリスクを取ってもいいのかな?
とも思いますが。

・少しはリスクを取って手数料の少ない投資信託を2本買いなさい。

こちらですすめられていたのは、「国内株式のインデックス投信」と日本を除く「先進国の株式インデックスファンド」でした。
本ではとりあえず、上記の国債とこの投資信託2本だけで十分と
書かれていましたが、個人的には国債を買うかわりに、投資信託をもう少し
分散して買ってもいいのかな? と感じております。
でも、初めての方は難しく考えずに少額から始めることですね!
まずは、経験を積むことが大切です。
それと、肝心なのは「直近の値動きに一喜一憂しないこと」です。長期運用なので気長に構えておきましょう。

・銀行に相談しては、ダメです。

この部分については当たり前の事なんですが、日本人は銀行の言うことを信用しがちですよね。
本書には……
「銀行っていうのは、金持ちには投資させて手数料をもらう。貧乏人には借金をさせて金利をもらう
 (中略)サラリーマンには家を買わせてローンを組ませるし。定年になって退職金が出たら手数料の高い
 投資信託を勧める。」と銀行の本質が書かれています。

またこうも言ってます。
「銀行には何一つ買うべきものはないから、銀行の窓口では金融商品を買ってはいけないと
 覚えておいた方がいい。」とも
それから
「客が得するものじゃなくて、自分たちが得するものを売ろうとする」

銀行の無料相談窓口についても
「銀行の無料相談窓口にいる人なんて羊の皮をかぶった狼だと思った方がいい」

と、これは銀行だけには限らず、保険やさん、保険の窓口や証券会社、FP(ファイナンシャルプランナー)
にも同じことが言えるでしょうね。

・外貨預金は銀行のカモになります。

その理由は、「手数料が恐ろしく高い」と書かれていました。
1ドルにつき1円、これは買う時もかかるし売る時もかかる。たとえば1ドルが100円だとしたら
往復で2%の手数料っていうことですね。
私も先日マレーシアに行ってきましたが、外貨への両替料ってすごく高いと感じました。
これが銀行の儲けなんですよね。
それ以外にも、「為替リスクは読めないのでやはり手を出すべきではない」と書いてありました。外貨預金に対しては慎重でありたいですよね。

・医療保険はやめなさい。

医療保険については、保険料分を自分で貯めた方がいいと書かれていました。
健康保険に入っている人は、「高額療養費制度」を受けられるからです。

万が一、病気になって医療費が月に数万円以上かかっても、一定の金額を超えたら国が負担して後から払い戻してくれるありがたい制度です。

会社員なら当然入っているだろうから、医療費の心配をして、高い保険料を払う必要はないということでした。医療保険について再考したくなる話ですね。

以上。この本『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』に書かれていることは、先ほども言いましたが、
常に、私が言っていることと同じでした。

内容については、分かっていることばかりですが、私の考えを一方的に話すより、こういった本の内容から案内したほうが、わかりやすいかな? と思いとり上げさせてもらいました。

最近では、豊かな老後を迎えるため定年までいかに目標額(3,000万円?)の資産を築いていけるのか
を一緒に考えて行くのが楽しみです。

今後のインフレに備え、少額からでも早く資産運用にチャレンジすることをお勧めします。
出典:『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えて下さい!』
山崎 元、大橋 弘祐著 文響社