住宅ローンならどうして得なのか
店舗併用住宅を建てる場合、現金で支払いできる場合はいいのですが、一般的には高額なのでローンを利用しますよね?
通常は、店舗併用住宅は事業用として利用しますので住宅ローンではなく、事業用ローンとして銀行などから借り入れをしなければなりません。
しかし、事業用ローンの場合は住宅ローンとちがって以下の点が住宅ローンより不利になります。
- 住宅ローンなら最長35年が事業用なら20年と返済変数が短くなる
- 住宅ローンより金利が高い
- 住宅ローン控除が受けられない
などのデメリットがありますので、店舗併用住宅でもぜひ住宅ローンを利用できるように計画しましょう!
店舗併用住宅とはどういう住宅?
店舗併用住宅とは、名前の通り自宅と店舗が同じ建物のことをいいます。
例えば、1階部分が美容室で、2階は自宅などの住宅です。
店舗併用住宅で住宅ローンを利用するには
住宅ローンを利用するには、面積条件を満たす必要があります。
面積要件とは、店舗部分の面積が建物全体の2分の1以内にしないといけません。
店舗部分が2分の1を超えてしまうと住宅ローンの利用ができなくなってしまいます。
通常は店舗部分は事業者ローン
面積要件を満たし、店舗部分の面積を建物全体の2分の1以内にしたとしても、多くの銀行は店舗部分と居住用部分を分けてローンの申請しないといけません。
住居部分は「住宅ローン」として、店舗部分は「事業者ローン」としての取り扱いになります。
その他、銀行では居住部分の住宅ローン、店舗部分は日本政策金融公庫のような政府系金融機関に申し込む必要があります。
このように店舗併用住宅の場合、基本的には住宅ローンと事業者ローンの2本立てでローンを組まなければなりません。
店舗併用住宅を住宅ローン1本で借りるには
先程のように、銀行によっては、店舗部分の床面積が建物全体の2分の1%以下にすると、銀行によって店舗部分と居住用部分とのローンの1本化が可能になります。
- 居住用部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1以上あること
- 店舗(事務所)部分を自身で使用すること
ですので、店舗を他人に貸すと住宅ローンは利用できません。
店舗併用住宅はフラット35でも利用できるのか?
フラット35の場合も先程と同じように、
- 居住用部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1以上あること
- 店舗(事務所)部分を自身で使用すること
- 居住用部分と店舗(事務所)部分との間がの間が壁などで区画されており相互に行き来できること
- 居住用部分と店舗(事務所)部分を一つの建物として登記できること
と、あります。完全に分離してはダメということです。
ただ、ひとつ注意することがあります。
それは、フラット35の場合は「居住用部分だけにしか融資を受けられない!」ということです。
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住宅ローンが利用できないもの
店舗併用住宅を住宅ローン1本ににできた場合でも、住宅ローンの対象になるのは建物部分だけですので、店舗部分の設備機器や什器は対象外となります。この部分については自己資金か事業用ローンを利用する必要があります。
店舗併用住宅で住宅ローン控除は使えるのか?
- 居住用部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1以上あること
はい、いままでと同じ条件ですね。
ただし、住宅ローン控除はあくまでも居住用部分のみの適用になります。
たとえば、建物全体の面積が100㎡で住居用面積が60㎡の場合、住宅ローンの残高が3,000万円では住宅ローン控除の対象になるのは1,800万円文になります。
3,000万円×100㎡(建物全体)分の60㎡(住居用部分)=1,800万円になります。
※購入時の自己資金の支払いにより変わります。
実際に自営業者の方が店舗併用住宅を借り換えした事例
住宅ローンの借り換えの成功事例です。
相談時の住宅ローンの残高が
2,380万円 金利3.275% 残基間24年
という案件です。
借り換えが成功すれば、700万円以上の
メリットになります。
相談者の方も、銀行に借り換えを申し込んだようですが
審査に通らないとのこと
さて、内容は?
見てみると、いろいろ銀行の方が取り組みたくない
ような、内容がチラホラと・・・
まずは、
不動産の名義です。
土地がお父さんになってまして
建物が相談者の名義になっています。
まあ、これだけでは そんなに問題ありません。
あ、今の住宅ローンの金利が通常の店頭金利より
高くなっています。
その理由は、相談者の方は自営業だからなんです。
関西アーバン銀行の場合、自営業の方の住宅ローンは
「ビジネスオーナーズローン」といって
会社員の方より金利が少し高くなるんですね。
それで、3.275%とのことです。
自営業者さんの場合は、申告を抑えている人が
多いので、その時点で審査にひっかかって
しまう場合があります。
確定申告を見せてもらうと、申告額が400万円を
切っています。
このままでは、通常の銀行では
返済負担率で引っかかってしまいます。
これだけかと、確認すると実はその建物の
1階部分が店舗になっているようです。
この場合も、取り扱ってくれる銀行と
それだけで、取り組まない銀行もあります。
取り扱ってもらえる銀行では、
店舗部分と住宅部分を按分して
計算されます。
そうすると3外建てなので、
当初の住宅ローンの金額が3,000万円
でした。
計算してみると住宅の価格×2/3が3,000万円
以上でないと取り扱ってもらえません。
となると、建物の契約金が4,500万円以上
でないと、取り扱ってもらえないように
なってしまいます。
契約書を確認すると、請負契約の金額が
4,072万円でした。
他に何かないか聞くと建築士に頼んで
建ててもらったようなので、請負金額以外に
プロデュース料 147万円
建築業務委託 294万円
などもあり、合わせると4,500万円に
なり、なんとかクリアできる金額に
なりました。
これで、ある金融機関に相談すると、
プロデュース料などが認められず
大幅な減額になってしまいました。
色々な銀行と交渉の結果、ひとつ
受付してもらえる銀行がみつかり
審査の結果
現状の住宅ローン
2,380万円 金利3.275% 残基間24年
借り換え後の住宅ローン
2,470万円 期間24年 金利0.775%
で承認がおりました。
住宅ローン借り換えのメリット
借り換え前 | 2,380万円 金利3.275% 残基間24年 月支払額119,434円 |
総支払額 3,439 万円 | |
借り換え後 | 2,470万円 金利0.775% 残基間24年 月支払額94,014円 |
総支払額 2,707 万円 | |
月支払額の差額 : 25,420 円 支払い総額の差額 :732 万円 |
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