住宅ローンを減らす

日々、寒さが厳しくなるこの頃。

「残業代カット」「子供の進学」「突然のケガや病気」などで、家計の方も厳しくなっておられる方がいらっしゃるのではないでしょうか。

家計を見直すとなると、まずは食費や娯楽費など、身の回りの出費を減らすことに皆さん躍起になられますが、それでは生活が苦しくなるばかり。

思い切って住宅ローンの返済額を減らすという手も一考です。

難題のように思われるかもしれませんが、方法はいくつかあります。

1、 繰り上げ返済をする(返済額軽減型)
2、 金利を下げてもらう
3、 違う銀行の低い金利で借り換えをする
4、 太陽光やリフォームローンも合わせて借り換えをする

などの4つです。
順番に見ていきましょう。

1、 繰り上げ返済をする(返済額軽減型)

繰り上げ返済で金利を下げようと思われている方は、まず借り換えを検討してください。どちらが得かはっきりした後に、すすめられるのが賢明です。

ちなみに、私個人の意見ですが、今のような低金利の時代、繰り上げ返済にお金をつかうのは得策でないと思います。

住宅ローンの金利よりも高い投資信託などの運用にお金を回した方が、資産づくりに役立つからです。

いまなら少なくとも5%以上の利回りが期待できるでしょう。

ただし、運用ですので最低でも6年以上の期間は見込んでください。
短期ですと、リーマンショックのような恐慌が起こった際、一時的に元本割れする可能性もありますので注意が必要です。

2、金利を下げてもらう

現在住宅ローンを借りている銀行と交渉し、金利を引き下げてもらう方法です。
諸費用もかかりませんし、手間も少なくシンプルな方法と言えます。

ただ、私も何度かお客様と同行した際に実感したのですが、銀行はなかなか上手で、足元を見てくるのが上手です。

個人で交渉されるものいいのですが、専門家に任せるのも損はないと思います。

私の場合、各銀行の最低金利を把握しておりますので、銀行が提示してきた金利よりも、さらに約0.2%以上引き下げることに成功しています。

「自分のことは交渉しづらい」。それが本音だと思いますので、
そんな時は遠慮なく私ども専門家を頼っていただければと思います。

3、 違う銀行の低い金利で借り換えをする

これに関しては、このサイトをじっくり読んでくださいね(笑)

4、 太陽光やリフォームローンも合わせて借り換えをする

これは昨年非常に多い相談でした。

太陽光パネルや給湯器などを後で設置したという方、つまり住宅ローンとは別にリフォームローンがあるケースです。

これら本体の金額はあまり大きくないのですが、ローンを借りると金利が高く、期間も短いのが難点です。住宅ローンの10分の1以下なのに、返済額が住宅ローンの3分の1、4分の1くらいを占めることがあります。

この場合、リフォームローンと住宅ローンを一緒に借り換えして一本化すると、月々の返済額を減らす効果が大きくなります。

ただし、リフォームローンは無担保なので、銀行によっては住宅ローンの借り換えに組み込めないところも多いです。ご注意ください。

ここまでが、家計の見直しに最適な住宅ローン額を減らす方法です。

住宅ローンは家計の割合を大きく占めますし、少しでも減らせると生活にゆとりを持てますね。

この他にも住宅ローン額を減らす方法はまだあります。
こちらは住宅ローンの支払いそのものが苦しいという方にご提案する方法です。

5、 期間を延長して借り換えをする

6、 リスケジュールをしてもらう
7、 個人再生でほかの債務を整理する
8、 住宅を手放してしまう

普通に借り換えをして、金利が下がってもなお返済が厳しい人には、まず5をおすすめします。
期間を延ばして借り換えすることで、個人情報にキズをつけることなく返済額を減らすことができるからです。

現在の返済額が残高2000万円で金利が1.775%。月々の返済がおよそ10万円の場合、期間を10年延長して、さらに0.775%の金利に借り換えすれば月々の返済額が6.5万円になります。

このように期間を延長して借り換えをすると、月々の返済額がぐっと抑えられます。

ただし、期間が延びる分、通常の借り換えよりもメリットは少なくなります。ローンを支払い終えた段階では損かもしれませんが、月々の支払いを優先される方には有効な手段と言えるでしょう。

次に6のリスケジュールをしてもらう方法です。

リスケジュールとは、3年間金利だけの支払いにしてもらうという方法です。

こちらはモラトリアム法ができてから結構簡単に引き受けてもらえるようになりました。現在は終了している制度ですが、いまでも対応してくれる銀行が多いのです。

ただし、あくまで金利だけの支払いは一時的です。

ほとんどの場合、住宅ローンの期間は延長されませんので、3年間未払いだった元金は、残った期間の月々の返済額に上乗せされます。今までより返済額が増えてしまうのです。

リスケジュールが終わった後、住宅ローンが増えても返済能力があるのか、事前に確認しておくことが大切です。

7、個人再生

7の個人再生ですが、これは住宅ローンの返済額を下げるのではなく、住宅ローン以外の債務を圧縮する方法です。

裁判所に申請する制度なのですが、申請が通れば住宅ローン以外の返済が少なくなります。

住宅ローンの支払いに困っている方が、まれにほかでお金を借りて住宅ローンにあてがっているケースがあります。そういった状況を続けてもなお、マイホームを手放したくという方にはこの方法をおすすめします。

8は住宅を売却してローンを返済する方法です。

せっかく手に入れたマイホームを手放すのですから、本当に最終手段です。

また、マイホームを売却して住宅ローンの残高を完済できればいいのですが、住宅ローンの残高よりも低い価格で売れてしまった場合、住宅ローンを返済しきれない結果になります。

この場合は、「任意売却」という形での売却になります。

こういった状況に行きつく前に、
早めに手をうつことをおすすめします。
在職中ならいくらでも手はありますが、定年後は対策も限られてきます。

相談者の多くは「今までコツコツ住宅ローンを払ってきたマイホームを手放したくない」とおっしゃいます。私もそのお手伝いをしたいと思っています。

住宅ローンの返済に困った時は、いろいろな対応策がありますので、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

電話での相談も対応可能です。