父親の住宅ローンを引き継ぐには
住宅ローンの相談でたまに、父親が定年したので住宅ローンの支払いを息子が引き受けるにはどうしたらいいのか?という相談があります。
一般的には、住宅ローンを引き継ぐには、「債務引受」と言って銀行に審査をしてもらう必要があります。
ただ、基本的には審査が厳しいのが現状です。
その場合は、銀行を変えて住宅ローンを借り換えする方法になります。
父親の住宅ローンを息子が借り換えできるのか?
というふうに、息子がお父さんの住宅ローンの借り換えは出来るのでしょうか?
通常は、住宅ローンの借り換えは名義がそのまま借り換えしないといけません。
新しい銀行がお父さんの住宅ローンの返済のために子供に住宅ローンを融資する場合の問題点ですが
- 住宅ローンの名義が変わる
- 不動産の名義が父名義なので所有権の移転が必要になる
- 名義が変わることにより贈与税がかかる可能性もある
のような問題点があり、多くの銀行は住宅ローンの審査さえしてもらえない場合があります。
このケースの場合、銀行は住宅ローンの借り換えとして受け付けてもらえるのでしょうか?
上記の問題があり、住宅ローンの審査をしてもらえる銀行でも、申し込み方法が変わってきます。
父親から息子へ住宅ローンの借り換えの審査
通常の借り換えのように、息子さんが住宅ローンの申し込みを行い、お父さんは担保提供者として審査に出す方法です。ただし、その場合不動産の名義を50%以上息子が所有する必要があります。ここで所有する不動産の価格とお父さんの住宅ローンの残高に差額がある場合、贈与税が必要になる場合もありますので、注意が必要です。
親子リレーで審査する
こちらの方が流れとしてスムーズかと思います。これならお父さんで住宅ローンの借り換えで審査に出し息子が連帯債務者になってローンを引き継ぐかたちでの申し込みになります。そのため不動産の名義も住宅ローンの名義もお父さんのままで借り換えできますので、先ほどのように税金の心配もありません。
親子間売買で住宅ローンの審査をする
一般的に銀行で親子間売買は受付しませんが、親子リレーの対応ができない金融機関の場合、親子間売買で対応される場合もあります。
子供がローンを引き継いだ場合
上記のどの方法で住宅ローンを借り換えできたとしても、注意していただきたいのは、住宅ローンをお子様が引き受けると今後お子様が結婚などで家を出たとしても、住宅ローンが残っているとご自身の住宅を購入するときにそのローンが審査の影響になりますので、その点はご周囲くださいませ。
また、定年後のお父様の住宅ローンの場合は、金利も高く返済年数が短いのでそのまま借り換えても金額が大きく下がらない場合もあります。そんな時は、期間を延ばして借り換えするのもひとつの方法です。
ただ年数が増えるので借り換え効果のメリットは少し減りますが、今後のライフプランを考えキャッシュフロー表などで計画をたててみては如何でしょうか?
実際の親名義の住宅ローンの借り換え事例
親から子へ住宅ローンの引き継ぎ(借り換え)のメリット
借り換え前 | 2,112万円 金利4.0% 残基間16年 月支払額149,106円 |
総支払額28,628 万円 | |
借り換え後 | 2,200万円 金利0.6% 残基間16年 月支払額120,199円 |
総支払額 23,078 万円 | |
月支払額の差額 : 28,907 円 支払い総額の差額 :555 万円 しかも、今後の団体信用生命保険 661,900円も不要に! |