住宅ローンは固定と変動だけではない?どこを比較すればいいのか

住宅ローンの種類とその特徴

ここまでは、住宅購入予算を見てもらいましたが、ここからは住宅ローンの選び方についてです。

多くの不動産会社は提携している銀行がありますので、無条件にその銀行を勧められてしまいますので以下の点を注意して比較しましょう。

住宅ローン3つの金利タイプ

住宅ローンの金利の種類は3つにわかれます。

金利がずっと変わらない固定金利、一定期間金利が固定される固定金利選択型、そして半年ごとに金利が見なおされる変動金利です。

この中で一番金利が低いのは変動金利。ローンを組まれるおよそ6割の方は変動を選ばれます。景気の影響を受けて金利が変わるというリスクはあるものの、当初の5年間は金利が変わらないように元金部分が調整されたり、125%以上は金利をあげられないルール等、安心材料もあります。

ただし、ネット系の銀行など、一部このルールを適用していない金融機関もあります。景気が悪くなると、一気に金利が上がることもありますので注意が必要です。

①固定金利住宅ローン

これはフラット35などのように全期間金利が変わらないものです。
住宅金融公庫も2、3回金利が変わりますが通常はこの分類に入ります。

メリットは、全期間、金利も返済額も一定なので将来の計画がたてやすい事です。また、将来金利が上昇した場合でもリスクを負わなくても良い点です。

デメリットは、他の商品に比べて金利水準が高めであることです。そのため家計への負担が大きく、繰上げ返済による早期完済には向いていません。

これらを踏まえると家賃感覚で住宅ローンを支払っていきたい方に向いてます。

②変動金利型住宅ローン

名前のとおり年に2回利息が見直しされます。
メリットは、利息は年に2回見直しされるが、返済額は5年間変わりません。5年ごとの返済額見直し時点で、現在の返済額の最大1.25倍までしか上昇しない点です。

デメリットは、返済額は一定であっても、途中で金利が上がると計画的に元金が減っていない場合があります。市場金利が上昇し続け、1.25倍になっても金利分を払えない場合には、未払い利息が発生することになってしまいます。

変動金利は、お子様の教育費などの負担が多くこの時期を乗り越えれば、支払いが多少増えても問題ない人に向いています。

③固定金利選択型住宅ローン

金融機関によって異なりますが、1年から10年の間で固定金利期間が選択できます。

メリットは、契約した固定期間は金利も返済額も一定だから、家計のやりくりが計画的にできます。また、短期の住宅ローンは金利が低めに設定されている。

デメリットは、固定期間が満了した時、その時点でまた住宅ローンを選ばなければならないため経済状況によっては返済額の負担が急増する場合もある。

繰上げ返済を予定できる人に向いています。

変動金利の住宅ローンはどこも同じではない

一般的な銀行の変動金利の住宅ローンは、先ほどのように5年間返済額が変わらない「5年ルール」や5年後の返済額が1.25倍までに抑えられる「125%ルール」がありますが、ネット銀行などの最近の銀行では、これらのルールが適用されず、景気がよくなるとすぐに金利が上がるような場合もありますので、銀行選びの時はご注意ください。

優遇金利どれを選ぶ?

優遇金利も気にしておきたいところです。いろんな種類がありますが、注意したいのはその期間。35年借りる場合なら、35年間ずっと同じ優遇が受けられる通期優遇なのか、それとも、キャンペーンで最初の固定期間の10年間は優遇が大きいが、その後は優遇率が低くなるのかという点です。

ちなみに、繰り上げ返済しないと考えた場合、35年返済の場合通期優遇の方が総支払額は少なくなります。ただし当初の固定期間や借入年数にもより変わってきますので、具体的にはシミュレーションすることをお勧めします。

例えば、3,000万円35年返済の場合、10年固定の基準金利が3.3%で、通期優遇の場合全期間-1.85%の場合の全期間の総返済額は38,271,155円になり
当初10年間-2.2%でその後の優遇が1.4%の場合の総返済額は38,703,131円となり、通期優遇の方が約43万円少なくなります。

まとめ

住宅ローンの比較は難しいです。

同じ条件同士ならいいのですが、固定と変動や固定期間選択型など今後の金利の変化が分からない場合の比較は難しいですね。

同じ条件の場合は、上記の優遇が通期優遇なのか、初回が大きく優遇されているかは、確認することが必要です。

その他、諸費用の比較も重要です。

得に、事務手数料と保証料など諸費用もトータルした比較が必要です。

もうひとつ、キャンペーンで団体信用生命保険が3大疾病付きや8大疾病が付いてるところもありますので、その場合は金利に0.2%~0.3%分ありますので、この点もポイントになると思います。

細かいことですが、3大疾病のがん以外の時に保険金が出る条件も違いますので、もし3大疾病以上の団体信用生命保険に加入される場合は、そこも比較してくださいね。